
FX業者の口座に入金し、MT4のインストールが完了したら、いよいよ取引が開始できます。
ただMT4は最初は分かりにくい部分も多く、「どうやって注文するのか」「指値注文や分割決済する方法はあるのか」「注文できない場合などのトラブルはどう解決するのか」など、つまずく時もあるでしょう。
そこで、今回の記事ではMT4の全ての注文方法をまとめます。
【MT4の注文方法は無料動画で確認可能】
MT4の使い方は文章で見ると難しく感じてしまいますが、実際はそんなに難しいものではなく、慣れると感覚的に操作できるようになるでしょう。
海外FX業者のXMでは、MT4の使い方を解説する動画を作成しており、誰でも無料で閲覧が可能となっています。
「何をしたら良いか全くわからない」という方は、まずは注文時の雰囲気を動画で感じ取ってみるのが良いでしょう。
「オーダーの発注」画面の表示方法と見方
「オーダーの発注」画面の表示方法
MT4で新規注文する際は、成行か指値かに関わらず「オーダーの発注」という画面から注文を行います。
「オーダーの発注」画面を表示させる方法は以下の4つです。
- ツールバーの「新規注文」ボタンをクリック
- 気配値から注文する銘柄をダブルクリック
- チャート上で右クリックし「注文発注」→「新規注文」の順にクリック
- キーボードのF9を押す

「オーダーの発注」画面の見方
上記いずれかの手順でMT4を操作すると、以下画像のような「オーダーの発注」という画面が表示されます。
「オーダーの発注」画面の各項目の見方や詳細を紹介します。

- ティックチャート
値動きがあるたびにグラフが描かれる、ティックチャートが表示されています。 - 通貨ペア
注文する銘柄を選択します。表示中のチャートとは異なる銘柄になっている場合があるので注意。 - 数量
注文するLOT数を選択/入力します。 - 決済逆指値(S/L)、決済指値(T/P)
損切りする値段を決済逆指値、利確する値段を決済指値に入力することが可能です。 - コメント
注文するポジションにメモを残すことが可能です。 - 注文種別
成行注文か指値注文を選択します。 - 新規注文ボタン
指定した内容で発注するボタンです。クリックすると即注文となるので注意。
★【注文数量に注意】
MT4「オーダーの発注」画面の「数量」で入力する数値の単位は「LOT」となっています。
1LOT注文する場合は「1.00」と入力し、0.01LOT注文する場合は「0.01」と入力します。
また、海外FXでは「1LOT=10万通貨(ドル円なら10万ドル)」となっているのが一般的ですが、これは利用しているFX業者や口座タイプによって異なる場合があるので注意しましょう。
例えば海外FX業者XMtradingの場合、「スタンダード口座とゼロ口座では1LOT=10万通貨」ですが、「マイクロ口座では1LOT=1,000通貨」となっています。
MT4で成行注文する方法(新規&決済)
まずは、MT4で最も基本的な注文方法である、成行注文をする方法をご紹介します。
【成行注文とは?】
成行注文とは、現在売買されている価格で注文を確定させる注文方法です。
今すぐ新規/決済注文をしたい場合に利用します。
成行で新規注文する方法
MT4で新規注文を成行で行う場合は、「オーダーの発注」画面で注文するポジションの「通貨ペア」と「数量」を指定し、「成行売り」または「成行買い」ボタンをクリックすると注文は完了です。

- 通貨ペア
新規注文する銘柄を選択します。操作手順によっては、表示中のチャートと異なる銘柄になっている場合があるので注意して下さい。 - 数量
注文するLOT数を選択/入力します。右側の「∨」をクリックでリストから選択、数字をダブルクリックで直接入力が可能です。 - 成行売り、成行買い
売り注文する場合は「成行売り」、買い注文する場合は「成行買い」をクリックして下さい。
こちらをクリックすると即注文が入ってしまうので、クリックする前に上記の入力項目に間違いがないかよく確認しましょう。
成行で決済注文する方法
MT4で決済注文を成行で行う場合は、以下の手順で操作を行います。
①決済ポジションの「オーダーの発注」画面を表示させる
②「成行決済」ボタンをクリックする
①決済ポジションの「オーダーの発注」画面を表示させる
まずは、MT4画面下部に表示されている「ターミナル」から「取引」タブを選択し、決済するポジションをダブルクリックします。

この時「決済逆指値(S/L)」又は「決済指値(T/P)」上でダブルクリックした場合、決済用の画面ではなく、指値の変更画面が表示されてしまうので注意しましょう。
見た目も似ているうえ、どちらも「オーダーの発注」という画面なので紛らわしいですが、指値の変更画面では成行決済ができないので注意して下さい。
②「成行決済」ボタンをクリックする
上記の方法で決済するポジションの「オーダーの発注」という画面を表示させたら、「~~成行決済」をクリックすると決済は完了です。


新規注文時と同様、「成行決済」をクリックで即決済となるので注意して下さい。
MT4で分割決済する方法
MT4には保有しているポジションの一部だけを決済する分割決済する機能もあります。
例えば1LOTのポジションを保有中に0.5LOTだけ決済したい場合などに利用します。
MT4の分割決済は、以下の手順で操作を行います。
①決済ポジションの「オーダーの発注」画面を表示させる
②分割決済する数量を入力/選択する
③成行決済ボタンをクリックする
①決済ポジションの「オーダーの発注」画面を表示させる
まずは、MT4画面下部「ターミナル」内の「取引」のタブから「分割決済するポジション」をダブルクリックし、「オーダーの発注」画面を表示させます。
ここまでは通常の成行決済と同様の手順です。



②分割決済する数量を入力/選択する
分割決済するポジションの「オーダーの発注」画面に入ったら、「数量」という項目に決済する分のLOT数を入力/選択します。
以下の画像では1LOT中の0.3LOTだけを決済するため、「0.30」と入力しています。


③成行決済ボタンをクリックする
数量を変更すると、決済ボタンに表示されているLOT数量も変化します。
分割決済する数量に間違いが無ければ、そのまま「~~成行決済」をクリックすると分割決済は完了です。


MT4でワンクリック注文する方法
「いちいち発注画面を呼び出すのが面倒」「1秒でも早く注文したい」という場合は、MT4のワンクリック注文を利用しましょう。
ただし、ワンクリック注文は誤発注を引き起こす可能性もあるので、普段は利用を控えるようにするなど、注意して利用するようにして下さい。
ワンクリック注文するための設定変更
MT4でワンクリック注文が利用できるようにするためには、まず設定を変更し、利用規約に同意を行う必要があります。
まず、MT4画面上部のメニューバーより、「ツール」→「オプション」という順にクリックして下さい。


すると「オプション」という画面が表示されるので、「取引」というタブをクリックし、「ワンクリック取引」という項目にチェックを入れます。


「ワンクリック取引」にチェックを入れると、「免責事項」が表示されます。
内容を確認したら、「私はこれらの規約に同意します。」にチェックを入れ「OK」をクリックします。


すると「オプション」の画面に戻ります。
「ワンクリック取引」にチェックが入っていたら「OK」をクリックして設定変更は完了です。
もし「ワンクリック取引」にチェックが入っていなかった場合は、もう一度チェックを入れて「OK」をクリックして下さい。


新規注文をワンクリックで行う方法
上記の手順で設定変更したら、ワンクリック注文を行うことが出来るようになります。
ワンクリックで新規注文する場合は、以下の手順で行います。
①ワンクリック注文パネルを表示させる
②注文数量を選択/入力する
③注文ボタンをクリックする
①ワンクリック注文パネルを表示させる
まずは、ワンクリック注文をするための「ワンクリック注文パネル」を表示させましょう。
MT4にワンクリック注文パネルを表示させる方法は以下の3つです。
- チャート左上の「▼」をクリック
- チャート上で右クリック→「ワンクリックトレード」をクリック
- ショートカットキー「Alt+T」を押す


上記の手順でMT4を操作すると、以下の画像のようにチャートの左上に「ワンクリック注文パネル」が表示されます。


②注文数量を選択/入力する
ワンクリック注文パネルの中央にある数字は、発注するポジションの数量(単位:LOT)を示しています。
まずはここから注文数量を入力しましょう。


数字をクリックすると、注文数量を直接入力することが可能です。
また、数字の左右にある「▲」と「▼」のボタンをクリックすると、「0.01」ずつ数量を変更可能です。
★【ワンクリック注文前には必ず数量を確認】
チャートを株価指数に切り替えた後など、「0.50」にしていた数量が「1.00」に変わっている、ということも起こります。
ワンクリック注文する時は急いで注文したくなりますが、注文前には必ず数量を確認するようにしましょう。
③注文ボタンをクリックする
ワンクリック注文パネルを表示させ、注文数量を入力したら、あとは注文ボタンをクリックするだけで注文完了です。
売り注文なら「SELL」、買い注文なら「BUY」をクリックして下さい。


【初回のみ免責事項が表示される場合もある】
ワンクリック注文時、初回のみ免責事項が表示される場合があります。
その場合も設定変更時と同様、「私はこれらの規約に同意します。」にチェックを入れ「OK」をクリックします。
それだけでは注文が入っていない事もありますが、その場合はもう一度注文ボタンをクリックすれば発注できます。
決済注文をワンクリックで行う方法
ワンクリックで決済注文をする場合は、MT4画面下部の「ターミナル」より行います。
「取引」というタブをクリックし、「決済したいポジション」の右端にある「×」マークをクリックすると決済は完了します。


【初回のみ免責事項が表示される場合もある】
ワンクリック決済時、初回のみ免責事項が表示される場合があります。
その場合も設定変更時と同様、「私はこれらの規約に同意します。」にチェックを入れ「OK」をクリックします。
それだけでは決済注文が入っていない事もありますが、その場合はもう一度「×」ボタンをクリックすれば発注できます。
MT4で指値/逆指値注文する方法
最後に、MT4で指値/逆指値注文をする方法を解説します。
【指値/逆指値注文とは?】
指値/逆指値注文とは、指定した価格で発注の予約をする注文方法です。
有利な価格で注文の予約をする事を「指値注文」、不利な価格で注文の予約をする事を「逆指値」と呼び、 新規注文(エントリー)と決済注文(イグジット)の両方でそれぞれの設定が可能です。
指定した価格になると自動的に注文が執行されるため、チャートに張り付いている必要がありません。
新規で指値/逆指値注文する方法
新規注文で指値/逆指値を設定する場合、「オーダーの発注」画面から以下の手順で操作を行います。
①「通貨ペア」「数量」「注文数量」を選択
②「注文種別」「価格」を選択して「発注」
①「通貨ペア」「数量」「注文数量」を選択
まず「オーダーの発注」画面を表示させ、注文するポジションの「通貨ペア」と「数量」を指定し、「注文種別」で「指値注文(Pending Order)」を選択します。


②「注文種別」「価格」を選択して「発注」
上記の手順で「指値注文(Pending Order)」を選択すると、指値/逆指値注文の詳細が入力できるようになります。
「注文種別」と「価格」を入力/選択し、「発注」ボタンをクリックすると指値/逆指値注文は完了です。


こちらの「注文種別」では、「下落したら買う」「上昇したら売る」など、設定内容に応じて4種類ある注文種別から選択します。
- Buy Limit
買い指値注文。指定価格まで下落したら買い注文する事。 - Sell Limit
売り指値注文。指定価格まで上昇したら売り注文する事。 - Buy Stop
買い逆指値注文。指定価格まで上昇したら買い注文する事。 - Sell Stop
売り逆指値注文。指定価格まで下落したら売り注文する事。
★【指値/逆指値注文の注意事項】
「Buy Limitなのに今より高い値段を入力している」など、注文種別や価格の設定に相違がある場合は発注ボタンが押せないので注意して下さい。
また、指定価格と現在価格が、各FX業者/銘柄ごとに設定されているストップレベルを超えていない場合も注文できないので気を付けましょう。
例えば「現在価格より40ポイント圏内の注文は発注できません。」と書かれている場合、現在価格から4pips以内では指値/逆指値注文の設定はできません。
決済で指値/逆指値注文する方法
決済注文で指値/逆指値を設定する方法は2通りあります。
①新規注文時に指値/逆指値を設定する
②保有中ポジションに指値/逆指値を設定する
①新規注文時に指値/逆指値を設定する方法
新規注文時に指値/逆指値を設定しておく場合は、「オーダーの発注」画面で注文内容を入力する際に、「決済逆指値(S/L)」と「決済指値(T&P)」に指定価格を入力する事で設定が可能です。
「決済逆指値(S/L)」には損切りする価格を、「決済指値(T&P)」には利確する価格を指定します。


あとは通常通り注文するだけで決済の指値/逆指値の設定は完了です。
成行で新規注文する場合はもちろん、指値/逆指値で新規注文する場合も利用可能です。
②保有中ポジションに指値/逆指値を設定する方法
すでに保有中のポジションに指値/逆指値を設定する場合は、MT4画面下部のターミナル内の「取引」タブより行います。
まず指値/逆指値を設定したいポジションの「決済逆指値(S/L)」又は「決済指値(T/P)」上でダブルクリックします。


すると「オーダーの発注」という画面が表示されます。
「決済逆指値)」と「決済指値」に指定価格を入力し、「~~に変更」というボタンをクリックすると設定は完了です。


ここでも「決済逆指値(S/L)」には損切りする価格を、「決済指値(T&P)」には利確する価格を指定します。
ちなみに、設定中の指値/逆指値を取り消したい場合は、価格を「0」にすると取り消すことが可能です。